歳をとると、昔は考えずにできたことも、だんだん、できなくなっていきますよね。
知識や経験が増えていくと、大きな失敗をすることは、少なくなります。
しかし、無知なころのように、尻込みせずに飛び込むことは、難しくなってしまうものです。
西村京太郎さんの『「雪国」殺人事件』を読みました。
正しいことを考えすぎて、菊乃の頼みを聞いてやれなかった橋本。
若いということを武器に、橋本の代わりに行動した透。
どちらが、愛する女性を、大切にしたのでしょうか。
橋本は、これまで30年近く生きてきました。
刑事になり、恋人を失い、人を殺し、服役し、故郷に帰れなくなった・・・
過ちを犯し、社会の荒波にもまれ、いろいろな経験をしたんでしょうね。
人生が、予定通りに進まないということを、知っています。
それが、橋本の強みであり、菊乃の心をとらえたきっかけでしょう。
透は、21歳とはいえ、世間知らずの大学生です。
しっかり勉強して大学を出て、安定した公務員になることが目標。
それが理想の暮らしで何よりの幸せなのだと、信じて疑いませんでした。
菊乃のことも、自分が一番いいと思う方法で、幸せにしようとします。
だけど菊乃は、まいかのことを気にしていました。
やっと会えた妹なのですから。
ふたり一緒に芸者をしていきたかったはずです。少なくとも、透と結婚するつもりは微塵もありません。
ところが透は、菊乃が結婚を拒絶する意味が、分かっていませんでした。
子どもだったのでしょう。
橋本も、菊乃が透になびかないとわかっていて、透の気が済むまで、好きにしたらいいと、思っていました。
事件が起こり、橋本は、菊乃の幸せを考えるようになりました。
けれど、首を突っ込んでもいいものかと、思い悩みます。
これ以上関われば、菊乃を傷つけてしまうのかもしれない。
すぐにでも立ち退くべきだけれど、心配でほうっておけない。
これまでの多くの経験が、橋本にブレーキをかけていたのです。
愛する菊乃から、一番に頼られたのに、宙ぶらりんのまま、傍観することを選びました。
一方、透は、自由に動くことができました。
何も知らない。だから、何も怖くない。
若さに任せて、無鉄砲に飛び出した透は、菊乃のために、まいかと逃げました。
愛を貫いたのです。
社会的に正しいことをしたのは、橋本です。
透は、犯罪の片棒を担ぐことになりました。
ですが、はたして、菊乃のためを想ったのは、どちらだったのでしょうか。
さて、ブックマニアでは、今日ご紹介した
『「雪国」殺人事件』
以外にも、西村京太郎さんの作品買取に力を入れております。
『D機関情報』
『華麗なる誘拐』
『寝台特急殺人事件』
『終着駅殺人事件』
また、映像化作品
『西村京太郎サスペンス 十津川警部シリーズ』シリーズ
『恋人はスナイパー』
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2014/6/13 カテゴリ: 査定情報