山田悠介さんの『奥の奥の森の奥に、いる。』を読みました!
人間の街から隔離され、繁殖を強制されてきた悪魔たちが、自由を求めて脱走する、サスペンス小説です。
主人公は悪魔ということもあって、悪魔たちの気持ちを中心に描いていますが、わたしは、人間の少年であるキラが、すごく気になりました。
キラは人間でありながら、悪魔たちを封印することができる、悪魔封印師の少年です。
封印師として天才的な能力を発揮し、若干7歳で、メロたちの住む悪魔村にやってきました。
キラの能力は、村で唯一絶対です。
そのせいで、人間として街で暮らすことはできず、悪魔たちからも恐れられていました。
政府の人間たちは、封印師の能力を借りて、悪魔たちを制圧していました。
封印師の能力も、悪魔同様、遺伝によって受け継がれます。
キラは14歳ですが、おそらく近い将来、繁殖行為を強要されたはずです。
同年代のメロたちが繁殖行為を強要させられている姿を見て、嫌悪感を抱いたことでしょう。
キラが、封印師の責務を全うせず、メロたちの脱走についていったのには、政府への憎悪があったからかもしれません。
キラも、メロ同様、サラのことが好きだったのではないか、と思います。
なにかと気にかけてくれ、自分を頼ってくれるメロに対して、仲間意識が芽生え始めていたのは確かでしょう。
しかし、利己的なキラが、メロへの仲間意識だけで、産後のサラに、食料を分け与えるでしょうか。
メロが自我を失って、サラに襲い掛かろうとしたときも、キラはメロを封印することで、サラたちを守りました。
さらにその後、3年間もサラの行方を探しています。
キラは空っぽの瓢箪を、メロを封印した瓢箪だと偽って、サラに渡します。
「恐ろしくて本物なんて渡せねえや」と発言していますが、キラは3年前、メロが暴れた跡を見たときには、興奮していました。
キラが恐れていたのは、封印が解かれたときにメロが暴れて街を壊すことではなく、サラに危害が及ぶことだったのではないでしょうか。
メロの入った瓢箪を海に沈めず持っているのも、今後サラに会いにくるための、自分への言い訳のように感じます。
もちろん、ようやくできた唯一の仲間を、海に封印したくなかった、という部分もあるでしょう。
完全に悪魔となってしまったメロが生き残る道は、キラの封印だけでした。
キラのおかげで、メロは、サラたちを逃がすことにも成功しています。
代わりにキラは、メロという友だちを手に入れました。
たくさんの犠牲を出しましたが、キラがひとりぼっちじゃなくなって、よかったと思います。
さて、ブックマニアでは、今日ご紹介した
『奥の奥の森の奥に、いる。』
以外にも、
『リアル鬼ごっこ』
『親指さがし』
『×ゲーム』
『パズル』
『名のないシシャ』
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2014/6/16 カテゴリ: 査定情報