結婚とは何なのでしょうね。
どういう理由で、何のためにするんでしょう。
江國香織さんの『きらきらひかる』を読みました。
笑子は親の勧めでお見合いし、医者である睦月と結婚することになります。
笑子は精神不安定で、睦月は同性愛者。
互いの親に秘密を打ち明けず、ふたりは奇妙な結婚生活を始めます。
笑子は睦月の恋人である紺くんと友情関係を築きますが、周りから子どもを期待されたことで関係が変化していきます。
本を読んでる間、自分はまともな人間だと安心しました。
自分で言うのもおかしな気分ですが、一応枠組みの中にはまって生きています。
笑子や睦月は、そうではありません。いうなれば、窮屈な浅瀬に落っこちて溺れているのです。
自力で何とかできないわけじゃないのに、むしろあえて自ら首を絞めているような・・・
わたしは、彼女たちの下手くそな生き方を見て、ほっとしていました。
彼らはそれぞれがわがままで、エゴを押し付け合います。
足並みがそろっていないことに気づかないまま、アクションを起こしてしまったからでしょうね。ゆっくり内部崩壊していきます。
壊れかけていると気付いても、応急処置でやり過ごしてしまいました。
笑子は、奔放な性質とは裏腹に、ごく狭い社会で不自由そうに生きています。
子どもを産めと言われ、ストレスを感じています。
親から結婚の話が出た時点で、彼らが孫を期待していることは、予測できたのではないでしょうか。
親がみんなそうだとは思いませんが、そういう親がいることも事実です。
笑子の母は、親子だから分かり合えると信じているのでしょう。
理解できないものを無理に理解しようとして、余計こじれてしまいます。
歩み寄りの努力もありませんでした。
笑子も、睦月も、紺くんも、笑子の両親も、睦月の両親も、瑞穂も、すっきりしません。
笑子は、おそらくメリットやデメリットを考えずに生きています。
因果関係がなくても全然平気です。
世間はそうではない場合が多いですよね。
人間は、理由づけられたほうが納得しやすい生き物ですから・・・
わたしも動機があって初めて、行動に移せます。
けれど、昔はそうではありませんでした。
自分が大学生のころは、他人からしたら無意味で生産性のないことを、ひたすら繰り返していました。
夜中に集まって、興味のない映画を見てみたり、ゲームをしてみたり、好きなアーティストについて語ったり・・・
時間とお金を浪費しているだけだってわかっていましたが、楽しいんですよ。
ただ誰かと一緒に飲んでいるだけで、満たされていましたね。
そんな生活は、長くは続きませんでしたが。
当時のわたしなら、笑子の気持ちがわかったのかもしれません。
自分に正直すぎると、生きにくい世の中なのかもしれませんね。
さて、ブックマニアでは、今日ご紹介した
『きらきらひかる』
以外にも、
『神様のボート』
『号泣する準備はできていた』
『東京タワー』
『やわらかなレタス』
『ちょうちょ』
などなど江國香織さんの作品買取に力を入れております。
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2014/7/01 カテゴリ: 査定情報