1. 古本買取ならブックマニア >
  2. 古本査定情報 >
  3. 乙一『暗黒童話』買取強化中です

乙一『暗黒童話』買取強化中です

2014/7/03 カテゴリ: 査定情報

乙一さんの『暗黒童話』を読みました。



左目をなくし、ショックで記憶喪失になった“私”。
記憶を失って以来、性格が変わってしまい、うまく生活に溶け込めず悩んでいました。

家族が勧めてくれたのは、眼球の移植手術でした。
新しい目は“私”に、もとの持ち主である和弥の記憶を見せてくれるようになります。

記憶をなくしたことで家族や友人になじめなかった“私”は、和弥の記憶に親近感を感じていました。


ある日、菜深が見た記憶は、和弥が死ぬきっかけとなった瞬間でした。

和弥の死に疑問を持った菜深は、和弥の住んでいた街を訪れます。



自分は何者で、何をするためにここに存在しているのでしょうか。

すべての出来事に意味があると思うのですが、わからなくなることがあります。

しかも、人間は錯覚しやすい生き物ですよね。



両親や友人だという人から聞かされる菜深は、とても“私”とは思えない自分です。

菜深が評価されていればいるほど、“私”は劣等感にさいなまれていきます。

信頼できるはずの周りから“私”であることを否定され、心のよりどころはありませんでした。

和弥の記憶を見、和弥の知人たちに受け入れられたことで、自分が和弥であるように錯覚し始めます。

ですが、和弥の見た景色が見えても、“私”は和弥にはなれません。



“アイのメモリー”に登場する鴉も、鳥として生活できませんでした。

兄弟たちと違って人の言葉をしゃべれるようになったからこそ、鴉としてではなく、話し相手として少女のそばにいたかったのです。

自分が鴉であるということに、強い悔しさを感じていたことでしょう。

少女が目の手術に成功し、鴉だと知られてしまったら、一緒にいられないと考えてしまいました。



しかし結局、自分が別のものになったと感じていても、自分は自分でしかありえないものだと思います。
変わったとしても、それまでの自分があったからこそ、今の自分があるはずです。


記憶を失っても、和弥の記憶を知っても、自分の記憶が戻っても、菜深は“私”であり菜深でした。


鴉も、少女の目に関わらず、少女の話し相手でいられたのではないでしょうか。


目が見えても見えなくても、少女は少女に変わりありません。

少女にとって鴉は、目の見えない自分に話しかけ、たくさんプレゼントをくれた恩人だったのですから。



過去にしてきたことだって現在の自分を構成する一部です。

自分のやったことは、必ず自分に返ってきます。



鴉は、人から目を奪うという残酷な行為を繰り返し、少女を死なせてしまいました。

三木も、和弥を殺したことで、巡り巡って“私”に暴かれてしまいました・・・



三木は気味の悪い童話を書き、人体改造を繰り返す人間でした。

けれど瞳たちに手術した三木も、童話作家の三木も、好きな人に花を摘んできたのもまた、彼なのです。




さて、ブックマニアでは、今日ご紹介した
暗黒童話
以外にも、
ZOO
夏と花火と私の死体
GOTH リストカット事件
くちびるに歌を
などなど乙一さんの作品買取に力を入れております。
お手元に眠っているお品物がございましたら、ぜひこの機会に現金化を目指してはいかがでしょうか?
小説、ビジネス書はもちろん、ゲーム、CDやDVDなども、高価・簡単・スピード買取のブックマニアにお任せください!
送料・手数料はもちろん無料!高速見積り、他社圧倒の高価査定、迅速入金も保証いたします!



皆さま、ぜひぜひお待ちしております!! 




買取お申込みはこちら 24時間対応! 梱包キットも無料!

買取センター
買取センター外観

大阪にある本買取センターには、毎日20名以上の本好きの査定スタッフが勤務し、お客様からお送りいただきました月間50000点を超える商品を1点1点、丁寧に査定しております。

古物商許可証番号

大阪府公安委員会
第621152103424号
GEEKS株式会社