筒井康隆さんの『ロートレック荘事件』を読みました。
夏の終わり、会社を経営している木内文麿が所有するロートレック荘に招待された浜口とその友人。
別荘には、文麿の娘である典子と、典子の同級生である牧野寛子、立原絵里も集まっていました。
3人の美女のうち、だれを嫁にもらうか盛り上がり、浜口はついに寛子を選びます。
翌朝、くつろいでいた浜口と文麿の耳に、二発の銃声が鳴り響きます。
駆けつけた先には、凶弾に倒れた寛子の無残な姿がありました―――
子どものころから一緒だったとしても、これから先もずっと一緒にいられるかどうかは誰にもわかりません。
一体どれだけの人が、幼馴染と死ぬまで一緒にいられるのでしょうか。
人生には出会いがあって、そして別れもあります。
生涯を誓った伴侶だって、何かのきっかけで別れることもあります。
不慮の事故で、死んでしまうことだって考えられます。
誰かに寄りかかり続けることは、思った異常に危険な行為なのかもしれません。
自立は生きていくうえで、とっても重要ですね。
信頼も、愛情も、恋愛も、まずは自立が第一歩といえます。
経済的な面もさることながら、精神的にひとり立ちするべきですね。
けれど自分のことを認められない人には、自立も難しいかもしれません。
誰だって、無償の愛情には弱いでしょう。
つらいときには人に寄りかかりたいし、受け入れてほしい、認めてほしい。
多かれ少なかれ、そういう欲求はありますよね。
でも願っているだけでは叶いません。
みんなそのために切磋琢磨して、自分の居場所を作っています。
何の努力もなしに、自分のことを守ってもらえるなんて思えるはずがありません。
重樹は28歳で、多少身体は小さいかもしれませんが、経済力もあって、行動力もありました。
人生を嘆くには、彼はあまりにも何もしていないのではないでしょうか。
相手のことを信頼して、尊敬しあって初めて、人と人とのつながりにいたるのだと思います。
人の意思を尊重できない自分本位な人には、誰かを愛することさえできないでしょうね。
そもそも、責任や後悔から来る義務感を盾に守ってもらおうなんて、虫がよすぎます。
自力で頑張ってみて、どうしてもできないことがあったときは、手を貸してくれる。
それこそ、真のやさしさではないでしょうか。
重樹は、すべてを後悔してなお、庇護者になったであろう人を殺してしまった旨の発言していました。
甘やかされ続けた重樹には、本当の愛情など一生わからないのかもしれません。
さて、ブックマニアでは、今日ご紹介した
『ロートレック荘事件』
以外にも、
『時をかける少女』
『旅のラゴス』
『家族八景』
『パプリカ』
『創作の極意と掟』
など、筒井康隆さんの作品を買取強化しております。
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2014/7/14 カテゴリ: 査定情報