失意のどん底にあった松本は、ある日、街で奇妙な娘に声をかけられます。
彼女は「幸せをお祈りさせてください」と言うと、見ず知らずの松本のために祈りをささげ、名乗りもせずに立ち去ってしまいました。
祈りのおかげで気が軽くなった松本は、再び娘に会いたい一心で街へ出かけるようになります。
そんな松本の前に、再び「祈らせてください」という男が現れました。
男は新興宗教団体の勧誘員で、救いを求める松本を入信させようと、合宿に誘います・・・
自分が最も憎むものに、自らならなければならない苦しさを味わったことはありますか?
人間には自分本位な部分が少なからずあります。
たとえば、レジ待ちでの横入り、ごみのポイ捨て、歩きたばこ、車の歩行者妨害・・・
やられたらいやですよね。
でも、これらを見かけない日はありません。
「急いでいたから」「ごみ箱がなかったから」「みんなやってるから」
単に自分が悪いのに、言い訳がましいことを考えてしまうこともあるでしょう。
犯罪にならないほどの小さなことは特に、だれかが嫌がることだとわかっていても、ちょっとくらい大丈夫だと、やってしまうのかもしれません。
魔がさす瞬間は、だれにでも訪れると思います。
けれどまともな人ならば、過ちを後悔し、罪悪感を抱くはずです。
そして今後は、もう二度としないように省みるものです。
松本は自分の娘を失う苦しみを知っているにもかかわらず、娘をよみがえらせたいために幼女たちを誘拐し、殺して儀式を行いました。
娘が生き返ると信じるために。
いたずらに幼女を殺しただけだと気付いても、彼には罪悪感などありません。
「信じる者は救われる」と言いますが、松本は宗教を信じることで自分を保っていました。
けれど儀式に使われた幼女やその親からすれば、松本は誘拐殺人犯でしかありませんよね。
けれども、すべて松本が悪いとは、わたしには思えません。
松本に娘はよみがえるとほのめかした司摩にも責任はあるはずです。
もしかしたら、追い込んだマスコミにも原因はあるかもしれません。
警察内部に軋轢を生じさせていた体制にも問題があったでしょう。
これらすべてから、自分のために周りを陥れる、人間の汚い部分を見せつけられた気がします。
宗教は確かに、助けを求める人のよりどころになることはあるかもしれません。
しかし、それですべてが解決するわけではありませんし、どうやっても死んでしまった人間はよみがえりません。
宗教に限った話でなくとも、盲目的に信頼してしまったせいで身を滅ぼすこともあります。
自分に都合がいいように考えてばかりではいけませんね。
さて、ブックマニアでは、今日ご紹介した
『慟哭』
以外にも、貫井徳郎さんの
『私に似た人』
『新月譚』
『乱反射』
『愚行録』
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そして今後は、もう二度としないように省みるものです。
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娘が生き返ると信じるために。
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「信じる者は救われる」と言いますが、松本は宗教を信じることで自分を保っていました。
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けれども、すべて松本が悪いとは、わたしには思えません。
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