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重松清『十字架』買取強化中です

2014/7/22 カテゴリ: 査定情報

重松清さんの『十字架』を読んでみました。



“僕”とフジシュンは小学校時代からの幼なじみで、中学校でもクラスメイトです。

でも、それだけ。


親しかったわけではなく、むしろ関わりはありませんでした。



中学2年の9月4日、フジシュンは自宅で首を吊って自殺しました。

原因はいじめです。

フジシュンはいけにえでした。

同じクラスの三島と根本、堺の3人からいじめられていたのです。

遺書には、4人の名前が挙げられていました。

三島と根本には「ゆるさない」、フジシュンが好きだった中川さんには「ごめんなさい」、そして“僕”には「ありがとう」。

フジシュンは遺書で、“僕”を「親友」だと語っていました・・・



卒業して20年経ったとき、中学時代のクラスメイトを全員思い出す自信はありますか。

わたしにはたぶん無理です。

部活のチームメイトや仲が良かった友だちならまだしも、全員をずっと心にとどめておくことはできません。

けれど印象深い出来事、それも後味の悪いことなら、必ず記憶しているでしょう。



フジシュンはいのちを放棄することで、“僕”や中川さんに消えない傷を残すことに成功しました。



自ら命を絶つという行為は、卑怯でもあります。


フジシュンは残された人に、何を求めていたんでしょうか。

自分が死ぬことの意味を、どう受け止めていたのでしょうか。

復讐のために死を選んだのだとしたら、悪意すら感じます。



フジシュンは、だれよりも自分の家族を苦しめたように思います。
残された家族は助けてやれなかったことを悔い、家族を失うつらさを知っているからこそ死に逃げることもできず、よく知りもしない人間を恨み続け、前に進めなくなってしまいました。


本当に「死ぬ」しか道は残されていなかったのでしょうか。


家族に相談することは?先生に助けを求めることは?


“あのひと”だって、きっと、考えたはずです。

親なのに、気づいてやれなかった。何もしてやれなかったと。相談されなかったことで、傷ついたかもしれません。

“あのひと”は全部わかっていて、それでも“僕”を責めなければ気が済みませんでした。



死んだらそれでおしまいなのは、死んだ人だけです。

残った人に逃げ道はありません。思いをぶつける相手もいません。


ただの傍観者になっただけで、フジシュンがいじめにあった何倍もの期間、“僕”と中川さんは罪悪感を抱き続けなければなりませんでした。

ときに恨まれねばなりませんでした。
たった14歳で、逃げたり責任転嫁することもせず、縛られたまま・・・



他人の人生は、自分以上に重たいものですね。

自分の命にも、人の人生に影響力があるということを重々承知して、生きていかなければならないのかもしれません。



さて、ブックマニアでは、今日ご紹介した
十字架
以外にも、重松清さんの
流星ワゴン
とんび
エイジ
きみの町で
カシオペアの丘で
などを買取強化しております。
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