森見登美彦さんの『夜は短し歩けよ乙女』を読んでみました!
実にかわいらしい小説ですね。
活字ひとつひとつがときにほのかに、ときに爛々ときらめいて見えます。
気づけばこっちまで、奇々怪々な世界に足を踏み入った気分でした!
面識もないクラブのOBの結婚祝いに参加していた“先輩”が出会ったのは、蝸牛の殻を見つめることに熱心な“黒髪の乙女”でした。
“先輩”は瞬く間に恋の虜になりました。
二次会にもいかず、闇に消えた彼女を追い求め、ズボンをとられ、酔いつぶされ、それはそれは大変な目に遭っても動じません。
すっかり彼女に惚れた“先輩”は、それはそれは熱心に彼女を探し求めます。
彼女の先々を予測し、彼女に「数日に一度は、奇遇で出逢う仲」と言わしめるほどでした。
恋の病魔に蝕まれた“先輩”に、珍妙な事件が襲い掛かります――――!
“先輩”は勇気あるヘタレですね!
“黒髪の乙女”のお尻を追いかけて、まるで不思議の国みたいな「妙ちくりん」で「オモチロオカチイ」世界に飛び込んでしまう度胸が素晴らしいです。
およそ恋などとは縁遠い生活を送っていそうなのに、うっかり恋の魔法でめろめろにされていました。
恋する少女たちも目をむくほどロマンチックな幻想に胸を焦がし、ふわふわと漂う彼女を探し歩きます。
その行動力はいったいどこからやってくるのでしょう?
数々の障壁をものともせず突き進む“先輩”は、さえないガリ勉京大生などではありません!
ときおり斜めに構えすぎて、完全に方向性を間違うところも、いとおしいです。
外堀埋めに躍起になり、ごくごくまれに彼女のあずかり知らぬところで彼女のために命を張って、実に奥手な男ですね。
全国の大学生の中でも有数の、純粋無垢な男かもしれません!
彼は人事の尽くしどころを見誤り、現実にはまだまだ手が届かなくても、へっちゃらです!
“先輩”の妄想の世界では、あんなことやこんなことが繰り広げられますから。
なんといっても妄想はタダ!
「タダより安いものはなし」
おまけに極上の幸せ気分までついてきます。
エコロジーな“先輩”ですね。
ところで、この大きくて小さい地球に生きる人なら、一度くらい実感したことがあるかと思います、不思議な縁が存在することを。
たまたま飲み屋でとなりになった人が、友だちの知り合いだったり、よくいくコンビニでバイトしてるかわいい女の子が、姉の友だちだったり・・・
縁は思わぬところでつながり、輪のように広がります。
“先輩”の、無駄にしか見えないような試練のあまたも、この縁によって結果的に無駄じゃなくなっていきました。
「できることからコツコツと」
不撓不屈の恋心、ぜひとも見習いたいですね。
さて、ブックマニアでは、今日ご紹介した
『夜は短し歩けよ乙女』
以外にも、森見登美彦さんの
『ペンギン・ハイウェイ』
『恋文の技術』
『有頂天家族』
『四畳半神話大系』
『太陽の塔』
などを買取強化しております。
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2014/7/24 カテゴリ: 査定情報