岡本貴也さん『彼女との上手な別れ方』を読んでみました!
2014年秋公開予定、岡田将生さん主演の映画『想いのこし』の原作ですね。
ガジロウ(演:岡田将生)は、好き勝手に生きてきた30歳。
自己中心的な性格で、金の亡者だ。
ダフ屋としてがっぽり稼いだ帰り道、子どもが車道に飛び出すのを目撃する。
子どものそばには、車が・・・!
ガジロウは意外なことに、その身を投げだし子どもを助けようとしたのだ。
だが、道路に飛び出したところを後続車両にはねられ、吹き飛ばされてしまう。
ガジロウを轢いた車は、車道を逸れ、電柱にぶつかって停止した。
車に乗っていた4人は全員即死。
奇跡的に一命をとりとめたガジロウは、慰謝料をふんだくろうと、事故で亡くなった笠原ユウコ(広末涼子)の自宅を訪ね、幽霊となった彼女と出会う――――
作者の岡本さんは脚本家だそうです。
スピーディーな展開や笑えるシーンもあって、さらっと読み終えることができました。
結婚式やダンスシーンのガジロウを、岡田さんがどう演じるのか楽しみですね。
ガジロウはお金が第一です。基本的に儲けること、あとは女の子のことばっかり考えている人間です。
誰に対しても誠実さは皆無、自分にメリットがなければ人に親切にすることもできません。
しかし、どういうわけかユウコたちを見ることができる唯一の人間でもあります。
ガジロウはユウコたちと、遺産を譲り受ける代わりに望みをかなえてやる契約を結びますが、その態度もひどいもの。
文句を言うのは当たり前、途中で投げ出そうとすることもしばしばありました。
どうしようもなく薄情です。
それでもユウコたちが頼れるのはガジロウだけ、根気よくガジロウを説得するしかありません。
われわれは日々欲望をもって生きているのですから、突然死ねば、多かれ少なかれ、やり残したことがあると思います。
けれど、交通事故で急逝する可能性は、決して低いものではありません。
気を付けていても、巻き込まれることだってありえます。
交通事故でなくても、心不全や脳梗塞など、覚悟する間もなく死にいたる場合が多々あります。
何かをやり残したまま、今日死ぬことだって考えられます。
残された人だって、伝えられなかった思いがあるかもしれません。
もしもあなたが亡くなったあと、誰かひとりと会話できるなら、だれを選びますか?
ユウコなら、きっと幸太郎を選ぶんじゃないでしょうか。
10歳の息子をひとり残していくのは、母親にはつらいことですよね。
ですが葬儀の際、幸太郎に呼びかけようとするユウコを、ジョニーさんが制しました。
「死んだはずの母親がいつまでもこの世にいると思い込んでしまったら、あの子の時間が止まってしまう」
「そばにいたって何もできないんですよ」
と。
生きている人と死んでしまった人は関わることができません。
目の前にいても、ユウコは幸太郎に触れることもかないません。
性根が腐っていたガジロウですが、この世と関われないユウコたちにとっては必要な人物でした。
ユウコたちに頼られたことで、ひとりぼっちだったガジロウも、心を入れ替えることができたのかもしれませんね。
さて、ブックマニアでは、今日ご紹介した
『彼女との上手な別れ方』
以外にも、岡本貴也さんの
『神様の休日 僕らはまためぐり逢う』
『天使と魔物のラストディナー』
『朗読劇 私の頭の中の消しゴム』
『スイッチを押すとき』
などを買取強化しております。
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2014/8/11 カテゴリ: 査定情報