伊坂幸太郎さん『アヒルと鴨のコインロッカー』を読んでみました!
吉川英治文学新人賞受賞作であり、伊坂幸太郎さん代表作のひとつでもあります。
大学に通うため、引っ越してきたばかりの椎名が出会ったのは、アパートの隣人・河崎。
河崎は口達者で不思議な男だった。
しかも妙に親切で、ちょっとなれなれしい。
見ず知らずの椎名を部屋にあげて酒を振舞ったり、黒猫を「シッポサキマルマリ」というあだ名で呼んだり、「シャローンの猫」という与太話を繰り広げたり・・・
極めつけが「一緒に本屋を襲わないか」という誘いだった。
河崎は広辞苑を盗むのを、椎名に手伝ってほしいという。
全くばかばかしいと思う椎名だが、2日後の深夜、彼はなぜか本屋の裏口でモデルガンを構えていた!
実行犯は河崎。椎名に与えられたのは、裏口の見張り役だった。
犯行を終えて戻ってきた河崎が手にしていたのは、広辞苑ではなく、広辞林――――
強奪の果て、なんと河崎は奪う辞書を間違えてしまった!!
ブータンは世界一幸せな国として日本でも有名になりましたが、素敵な国ですね。
おおらかで他人に優しくできるのは美徳でしょう。
普段は信仰していない神様のところに特別なときだけ出向き、自分や身近な人の願い事をするわたしには、見習うべきところがたくさんありました。
輪廻や、善い行いをすれば善いことが、悪い行いをすれば悪いことが自分に返ってくるという考えは日本にもあります。けれど、人生一度きり精神をもつ日本人とは発想のスケールが違いますね。
ご先祖様かもしれないから、蚊も殺さないなんて、だいぶ変わっています。
憧れますが、わたしはきっと、ブータン人の精神にはなれないでしょう。
どんなに語学が達者で、その国で生活するのに不自由しないくらい馴染んでいても、生まれ育った文化と比べてしまうのは普通なことではないでしょうか。
グローバル化が進んで、島国日本にも異文化がたくさん入り込んできました。
日本国籍を取得する元外国籍の人だっています。
逆に日本人が海外に出ていくことだってたくさんあります。
それでも、やっぱり外国で日本語を聞くと気になりますし、日本で外国語を耳にすると「どこの国だろう?」と思ってしまいます。
もっと言うと、日本人同士でも言葉遣いが気になることはあります。
たとえば、関西なまりと標準語は違いますよね。
見た目にはその人(あるいは自分)が、どこの都道府県出身かなんてわかりませんが、その地域特有の習慣やなまりは根強く、敏感な人も多いのではないでしょうか。
結局、生まれ育った環境に、どれだけ身を投じることができるか、ですよね。
大阪の人が東京へ出て「自分は大阪人やから、東京者とは違う」と思うならその人は大阪人のままですし、生まれも育ちも東京でも大阪の文化に違和感なく溶け込んで、「自分はすっかり大阪人やな」と思えるなら、それは大阪人なのかもしれません。
鴨になろうと努力したアヒルは鴨になりすますことだってできる気がします。
さて、ブックマニアでは、今日ご紹介した
『アヒルと鴨のコインロッカー』
以外にも、伊坂幸太郎さん作品
『ゴールデンスランバー』
『オーデュボンの祈り』
『グラスホッパー』
『首折り男のための協奏曲』
『魔王』
などを買取強化しております。
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伊坂幸太郎『鴨とアヒルのコインロッカー』買取強化中です
2014/8/19 カテゴリ: 査定情報