1988年、惜しくも江戸川乱歩賞を逃した作品として有名な本格ミステリですね。
山本安雄は33歳、推理小説家の卵だ。
アルバイトで生計を立てつつ、8月末締切の月刊推理新人賞に向けて新作の構想を練っている。
過去5回、彼はこの賞に落選していた。
だが山本はめげなかった。
東北の田舎で暮らしている母親を安心させてやるため、何としてでも今年、山本は賞を取らなければならない。
小説のタイトルはもう決めてある。「幻の女」だ。
野心に燃える山本だが、小説の構想はなかなか降りてこなかった。
日がな一日、机に向かってみても、原稿用紙は朝と変わりない。
それでも山本はあきらめなかった。
締切が目前に迫った7月末、ようやく神が舞い降りたのだ!
突如アイデアが浮かび上がり、山本は連日、原稿用紙を埋め続けた。
かくして「幻の女」は、420ページに及ぶ超大作になった。
しかし、山本はこの原稿を失い、賞に応募できなくなってしまう!
そして迎えた新人賞発表の日、雑誌に載ったのは山本が書いた「幻の女」だった・・・
普通、(もちろん人それぞれでしょうが)ミステリ作家がどんな人物なのか、読者は知りません。
しかしほかのジャンルならまだしも、ミステリ分野の専門家である彼らは、当然ミステリに精通しているはずでしょう。
身近なところで事件があれば首を突っ込み、明晰な頭脳を持って、もしかしたら捜査のプロである警察よりも早く、事件を解決へと導いてしまうかもしれません。
ミステリにでてくるミステリ作家の多くは、そういうイメージがあります。
少なくとも読者を翻弄させるメタ・ミステリを書く作家ならば、それだけ人を迷わせることに長けていると期待してしまいますよね。
ところが山本安雄はどうでしょう。
まれに鋭く切り込む部分もありますが、古今東西のミステリを読み漁ったミステリ好きとも到底思えないおっちょこちょいを連発してしまいます。
作家でなく探偵志望ならば、確実に頭に“迷”がついてしまうくらい重大なミスを犯しています。
ミスともいえないトンチンカンな行動もしばしばあります。
およそイメージ上のミステリ作家には似つかわしくありません。
けれど小説のいちキャラクターとしてならば、隙があって親近感がわきます。
原稿が進まずダラダラしてしまうところも、自分本位なところも、人間臭くて好感が持てます。
『倒錯のロンド』はイヤミなぐらい精巧な構造の小説であり、作者は相当頭がいい人物なのだと思われます。
山本が盛大にドジっ子してくれたおかげで、すっかり油断させられてしまいました。
まさか次元を飛び越えて、この山本が関係してくるとは・・・
さらに乱歩賞を受賞できなかったことが、一層この小説にリアリティを持たせている気がします。
読み終われば、だれもがきっと、折原一さんを好きになってしまうでしょう。
さて、ブックマニアでは、今日ご紹介した
『倒錯のロンド』
以外にも、折原一さん作品
『遭難者』
『失踪者』
『漂流者』
『グランドマンション』
『逃亡者』
などを買取強化しております。
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皆さま、ぜひぜひお待ちしております!!
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