本日ご紹介するのは、道尾秀介さん『カラスの親指』です。
近年のミステリを語る上で外せない作家のひとり、道尾秀介さんによる、2009年に直木賞候補になったタイトルです。
過激な小説が多い中で、ひときわ異彩を放つ『カラスの親指』。
2013年には阿部寛さん主演で実写映画化しています。
大どんでん返しの数々に、最期まで目が離せません!
詐欺師として生活をしている武沢は、ある夜帰宅した折、自宅の鍵にいたずらされていることに気づく。
郵便受けに入っていたチラシを見て、鍵屋に連絡し、すぐさま直してもらおうとした。
鍵穴には接着剤が詰められていた。
武沢は、鍵屋の説明を聞き、その犯行が鍵屋自身による自作自演だと突き止めた。
武沢の家の鍵に接着剤を詰めた鍵屋は、ポストに鍵屋のチラシを入れ、自分の店を利用してもらうことで金を稼いでいたのだ。
借金によって妻を失い、生きるために仕方なくいたずらをしていたらしい。
武沢もかつて、心ない借金取りに家族を奪われていた。
鍵屋の身の上話を聞いた武沢は、鍵屋を拾い、ともに詐欺グループを結成する。
鍵屋はテツと名乗り、武沢をタケさんと呼び慕った。
テツと武沢は、詐欺で食いつなぐうちに、ひとりの男から追われるようになる。
その男は、かつて武沢を追い詰め、家族を奪った借金取りによく似ていた・・・
一体どうすれば、こんな小説を思いつくのでしょうか。
敵(?)は何枚も上手ですね。
罠を張って相手を陥れようとしたのに、相手は罠に気づいていたばかりか、もう一段階も二段階も大掛かりな罠を張っているとは・・・
タケさんは復讐を考えていたのに、気づけば足下を掬われてしまいました。
手のひらの上で踊らされていたタケさんからすると虚しいかもしれませんが、なんだか優しい復讐に感じます。
人を騙して収入を得るなんて、そのお金で養われるなんて、家族に望む人がいるはずありません。
まっとうに生きて、ほしいはずです。
親指はお父さん、人差し指はお母さん、中指はお兄さん、薬指はお姉さん、小指は赤ちゃん・・・
復讐を終えたお父さんは、お母さんに看取られていなくなってしまい、4人はそれぞれ自分の道を進み始めましたが、家族の絆は続いているような気がします。
お父さんの思いが通じたから、遺された家族はそれぞれに独り立ちできるようになったのかもしれませんね。
さて、ブックマニアでは、今日ご紹介した
『カラスの親指』
以外にも、道尾秀介さん作品
『月と蟹』
『貘の檻』
『鏡の花』
『笑うハーレキン』
『ノエル』
などを買取強化しております。
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2014/9/09 カテゴリ: 査定情報